2012年10月4日木曜日

80回、81回研修内容開示します

第80回ならびに第80回研修会の研修内容をお知らせします。


第80回研修会

11月10日(土) 9:30~12:30

応用行動分析学に基づく発達障害児・者への支援


大阪人間科学大学・教授
日上耕司先生

 自閉症をはじめとする発達障害児・者への支援の領域において、応用行動分析学は顕著な成果を上げてきた。本研修では、(1)発達障害とは何か、(2)応用行動分析学の基礎理論、(3)応用行動分析学に基づく発達障害支援の具体例について概説する。これらを通して、行動の原因を個人の心や能力にではなく、現在の環境(と個人との相互作用)に求める応用行動分析学が発達障害支援に有用であることを理解することを目的とする。


11月10日(土) 13:30-16:30

PTSDの診断と治療
 〜トラウマからの回復〜
大阪医科大学・教授
元村直靖先生
 大規模な自然災害、事故、犯罪などの結果、多くの人たちがトラウマを被り、ストレス障害であるASD(acute stress disorder)やPTSD(Post-traumatic stress disorder)などに罹患し、適切な対応が求められている。この研修では、主に、ASDやPTSDの診断、基本的ケア、心理教育、薬物療法および心理療法について概説する。特に、心理療法の中でも、その効果が確立されている長時間暴露療法(prolonged exposure therapy; PE)については、その技法の一部を提示する予定である。


第81回研修会

11月11日(日) 9:30-12:30

中高年者の高次脳機能を検査する
〜Nagoya University Cognitive Assessment Battery: NU-CABについて学ぶ〜
関西福祉科学大学教授・副学長
八田武志先生
 NU-CABは中高年者の高次脳機能のスクリーニングする検査として開発された。NU-CABはNeuropsychological Assessment Battery(Psychol.Ass. Res.,2004)の背景理論を援用し、約15分程度で実行できる認知機能のスクリーニング検査である。その理論は、高次脳機能は記憶、注意、情報処理、言語および空間認知の諸機能の測定で構成すべきとする。NU-CAB ver.3はD-CAT(数字末梢検査)、言語流暢性検査、記憶検査、Stroop検査、Money道路図検査および見当識から構成されている。いずれの下位検査にも基準値が設定されており測定結果は数量的に処理可能である。研修では理論的背景を講義したのちに、個別検査を実際に施行する経験を共有してもらい、NU-CABの効用と限界を学んでもらえればと考えている。
※受講生が必ず持参する必要がある物:①ストップウオッチまたは、秒針のついた時計 ②鉛筆(Bまたは2B)


11月11日(日)  13:30~16:30

認知行動療法による睡眠行動の再形成
〜睡眠制限法の考え方と実践〜
福山市立大学・教授
広重佳治先生
 睡眠は人間の心身の健康と発達にとって、また社会の健全な営みにとって不可欠な活動です。しかし、現代社会は不眠やリズム障害などの睡眠困難を訴える人々が年齢や性差を問わず増えています。睡眠の科学的研究と理解が進んでいますので、まず睡眠の役割と調節の仕組み、睡眠の障害と非薬物的療法についてお話しします。続いて、睡眠困難の改善に有用とされる認知行動療法のうち効果サイズが比較的大きい睡眠制限法について、その考え方、プロトコル、具体的な適用例を紹介し、効用と問題点を考えてゆきます。


以上
2012/10/04記



0 件のコメント:

コメントを投稿